横浜市教育委員会は18館ある市立図書館のひとつの山内図書館(青葉区)に、指定管理者制度を導入(案)を発表し、常任委員会で説明を行った。
図書館の指定管理者制度については、全国の96自治体で導入されはじめその是非をめぐって大きな議論が起こっている。
横浜でも大勢の市民が、社会教育施設でもある図書館を民間に委託する事によって起こるだろうさまざまな弊害を危惧し、請願、署名を集めての陳情や意見書提出など熱心に活動されている。
横浜市の図書館は、362万人都市で18館と非常に少ないながら 中央図書館と地域図書館18館を結ぶ図書館情報システム、資料等の搬送が整備され、予約図書がどこでも借りられるネットワークシステムが確立している。
また図書館司書も毎年採用し、現在189名で正規職員の76%に当たり全国平均
50%を大きく上回り、レファレンス、学校との連携などまだ十分とはいえないまでも頑張って運営している。
市立図書館あり方懇談会からの報告書は、市民委員も入り多岐にわたり内容のある14の提言が示されている。
あり方懇談会の提言では効率的なサービスの手法について検討、比較考量が必要とあるところを、横浜市は一足飛びに提言を受けて民力を活用した指定管理者制度を導入し、市民サービスの向上とコスト削減を実現するとすりかえてしまった。
導入効果として、開館時間延長、民間のノウハウを活かした各種有料講演・講座の開催、利用者会議等の設置、年1650万円の節減(あくまでも試算)など。
図書館の重要な役割である、地域を支える情報拠点、住民の課題解決を支援する機能、学校図書館の支援、市民サポーターとの連携等の担保はの質問に、教育長は仕様書に盛り込むと答弁。でもまだそれもこれから。
市民意見を反映する仕組み(利用者会議の設置)や、地域・学校との連携は現在できていない課題で、指定管理者導入という新しいきっかけでつくるとしているが、このような重要なことが民間でできるのか大いに疑問。あまりにも民間への根拠のない期待が大きすぎる。
図書館の中・長期的なグランドデザインについて、あり方懇談会はグランドデザインをつくるために議論されたのではなく、市全体の構えの中で決めていくべきで、次のステージで議論さえるべきものと教育長答弁。
まずとりあえず1館で検証の前に、全体の図書館計画(グランドデザイン)が先でしょう。
市民や議会の声にもっと耳を傾けるべきであり、目先の利益にとらわれ、これからの図書館行政に禍根を残さないよう拙速な導入は控えるべきです。
最近のコメント