納得できない横浜の教科書採択の1地区化
8月のブログに、横浜市教育委員会が「新しい歴史教科書をつくる会」で編集された、自由社版の歴史教科書を18区中8区の中学校で来春から使うことを決定したことを書きました。
教科書採択に当たっては、「横浜市教科書取り扱い審議会」が、区ごとにふさわしい教科書を選定し教育委員会に答申します。しかし審議会が金沢区、緑区など自由社版についてまったく触れていないのにもかかわらず、自由社の教科書が採択されるなど、自ら諮問した審議会の答申がまったく反映されない結果となっています。
採決方法は、これまでのように挙手採決でするのではなく、今年は歴史教科書についてのみ、責任が不明確な無記名投票で採決が行われました。
また、横浜市教育委員会は2011年以降、教科書採択地区の一本化の要望を県に提出しました。
政令市の採択地区については、「無償措置法16条」で市内を分割して適正規模化にするよう求めていますし、採択地区の小規模化は、国で閣議決定されており明らかに逆行しています。
その採択地区の一本化を決めた重大な議論がどこでされたのか、公開の議事録でもまったく見えません。
その横浜市の一本化の要望が、10月15日県教育委員会で審議され紛糾し、市の出した理由がつたないなど意見が出るも最後には、4対2で可決されてしまった。
今回自由社版の教科書を採択しまた、採択の一本化を決めた現教育委員は、2011年の次期教書採択には同じ教育委員であることから、一本化の教科書が自由社または扶桑社版の歴史教科書になる可能性が高いことを今から大変危惧している。
、横浜市教育委員の選定は、1956年以前は公選制を取り、東京中野区でも準公選制を取り入れたこともあるなど、現在は市長が任命する教育委員の選定について検討する必要があるのではないだろうか。
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コメント
先日東戸塚駅で「ネットワーク横浜」宇都宮あつ子ホットメッセージ(2009.10, 13号)の配布現場に行きあたりまして、A4 一枚(裏表あり)の資料を受領しました。 バスで帰宅する間読み続けましたが、どうしても内容を理解することができませんでした。
そこで本メールを差し上げる次第です。
問題は「裏のー教科書採択」の方です。 テーマは特別でも無いように感じましたが、記載してある内容のほとんどが「理解できません」。
前もって採択の問題に関する基礎的な学習が必要なのかもしれませんが、それを済ませていない私には「チンプンカンプン」に近い書き方だったと感じています。
こんなことではいけないのではないでしょうか?
教育問題は、一般市民でも理解できるように「平易に、
且つ要領よく」記載するべきではありませんか?
不勉強を棚に上げて勝手なことを言いますが、最近のこの手の資料は多くの場合「判り難い」と感じています。市民にたいして市議が、あるテーマを訴える事は大変重要だと思います。 その努力は「誠に結構」とおもいますので、せめて「判り易く」記載していただけませんか? お願いします。
投稿: 辻 正宣 | 2009年10月30日 (金) 20時05分
辻 正宣様
教科書採択のチラシについてご指摘ありがとうございます。
横浜市の中学校の歴史の教科書採択が、これまでは挙手採決だったものが、今年に限り無記名投票になり、歴史事実を正確に伝えていない「新しい歴史教科書をつくる会」の編集した教科書が、18区中8区で採択されました。
2011年以降は、横浜市の子どもたちが全部同じ教科書を使うこと(一本化)を県が認めました。
今の教育委員は委員長はじめ右よりの方が多く、そのひとつの教科書に「つくる会」の教科書が採択されかねません。
今後わかりやすく書く努力をしていきます。
投稿: 宇都宮あつ子 | 2009年10月31日 (土) 22時22分